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5-7 おなじまちに複数の市民派候補者がいる場合、どうするのか?

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5-7 おなじまちに複数の市民派候補者がいる場合、どうするのか?

 市民派の候補者が、複数立候補を予定している場合には、どうすればよいのでしょう? このようなケースは3とおり考えられます。①まず、はじめての選挙で仲間がふたり立候補する場合、②すでに何期目かに挑戦する無党派・市民派議員がいてあとに続く場合、③仲間ではないけれど同じようなタイプの女性が市民派候補として出る場合、です。
 いずれも基本は、「他の候補者とのちがいを強調して、それぞれの選挙に全力でのぞむ」です。立候補を決心したら、候補者どうしも、物理的にも心理的にもニアミスを避け、距離を置くことが大切です。とくにいままで仲間として活動してきたなかで、複数立候補する場合は、同期にしても、期数がちにしても、ふたりが当選するためには、細心の作戦とおたがいの合意が必要です。候補者どうしは、せめて足をひっぱらないことを基本に、おたがいに自分の政策を立て、当選したらまた会おうねとライバルとして全力疾走するのがよいでしょう。わたしもいろいろな試行錯誤をかさねましたが、いまはこれが最善だと思っています。
 ひとりの市民には一票しかなく、ひとりの候補者しか選ぶことができません。だれに投票するかは、有権者の自己決定です。市民の一票は、有権者自身のもので、支持者の票を割るという発想自体が、有権者の意思をコントロールしようとするものでしょう。
 また複数の候補者がセットだと思ってしまうと、市民もどちらに投票してよいか迷いますし、仲間のなかでも支持者を取りあうという守りの発想になり、相手の動向が気になります。選挙は基本的に、候補者の政策を有権者に信任してもらうもので、候補者があらそうものではありません。「たくさんの候補者のなかで、わたしがいちばん市民のためにはたらくよい議員になる」という自信と確信がなければ、ヒトは動きません。有権者も投票してくれません。選挙の運動だけは、なかよくわけあう、といううつくしい発想をすてましょう。
 それに市民派候補者には、「ジバン・カンバン・カバン」のいずれもありませんので、わけあうほどの支持者はいないはずです。仲間のわけかたで困っていると相談を受け、「いったい何千人の仲間がいるんですか?」と問いかえしたことがあります。
仲間もふたりを応援しようと思わず、どちらかの候補者を支援すると決めましょう。
せいぜい百人単位の名簿を取りあうより、候補者のメッセージを市民に届け、支援の輪をひろげることに全力を尽くすことこそ大切だと思います。そのおたがいの動きが相乗効果となり、さらに大きな風を起こし、複数当選を実現させる近道です。似ている候補者こそ、ちがいと独自性を強調して選挙にのぞむことです。
 当選してからも、政策や議員の仕事をふたりでわけるのではなく、それぞれが無党派・市民派議員として、ひとりの議員の権力と権限を最大限有効利用して、市民のために全力ではたらくのがよいでしょう。
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