2002年発行『市民派議員になるための本~立候補から再選まで』8‐3 どこまで許されるか?

2002年発行『市民派議員になるための本~立候補から再選まで』
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8‐3 どこまで許されるか?

 政治家には、「政治活動」は許されていますが、選挙の「事前運動」は禁止されています。コトバのちがいだけですが、合法・違法の決定的なちがいとなりますので、厳密に区別して使うようにしましょう。
 一般的な「政治活動」は、政治団体へのお誘い、政治活動への理解を深めるための文書の配布や、集会を開くことなどができます。
 議員なら、議会だよりの配布も政治活動です。一般的に、現職議員のほうがひろく許容されます。なぜなら4年間政治活動をしている実績、告示日直前までが政治活動と解釈され、選挙の事前運動とみなされないからです。議員が選挙前に名刺を配って歩くことは「売名行為」とみなされますので注意してください。
 ホンバンの「選挙」のための「立候補の準備行為」(11章)は許されています。選挙カーやポスターや選挙はがきは、事前に準備しないとまにあわないからです。
 候補者になりたい人が、自分に対する支持状況を調査する「瀬踏み(せぶみ)行為」もOKです。これは「わたし出たいんだけどどう思う?」ってあちこち聞いてまわることです。
 刑罰が課されるおもな選挙犯罪には、「買収罪」「おとり罪」「選挙の自由妨害罪等」「虚偽事項公表罪」「文書図画の制限違反罪」などがあります。このうち市民派候補が注意をしなければならないのは、選挙期間中だけはリーフレットやニュースなどの「文書図画(この場合“ずか”ではなく“とが”と読みます。ご存じでしたか?)」が配れないということです。
 選挙本番での、言論(はなしことば)による選挙運動は、ほんらい自由にできるもので制限をしないタテマエとされています。なぜなら、人物、政策を有権者によく知らせることが選挙運動のほんらいの目的だからです。コトバによるもので、まったく禁止されているのは「戸別訪問」。一定の制限のもとにできるのが、「個人演説会」「街頭演説」「連呼(れんこ)行為」。自由にできるものは「電話利用」と「幕間(まくあい)演説」であることを覚えておきましょう。
 インターネットなどのニューメディアを利用しての政治活動は、現行の公選法の想定外ですが、告示前に表示したものについては、告示中に手を加えなければ、現時点では黙認されています。

《法律条文》
・〔選挙期日後のあいさつ行為の制限〕 公職選挙法第178条
・刑罰が課される選挙犯罪~〔買収及び利益誘導罪〕同法221条、222条、223条、〔おとり罪〕同法224条の二、〔候補者の選定に関する罪〕同法224条の三、〔選挙の自由妨害罪〕同法225条、226条、〔投票の秘密侵害罪〕同法227条、〔投票干渉罪〕同法228条、〔虚偽事項の公表罪〕同法235条、〔事前運動、教育者の地位利用、戸別訪問等の制限違反〕同法239条、〔選挙運動に関する各種制限違反、その一〕(文書図画の制限違反罪)同法243条
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