2007年 01月 03日 ( 2 )

2003年の統一自治体選挙の半年前に発行した
『市民派議員になるための本・・・・立候補から再選まで・・・』(寺町みどり著/プロデュース・上野千鶴子/ 発行 学陽書房)をこれから一節ずつアップします。
「第1部 市民と自治」と「第2部 勝てる選挙』までで69節ありますので、約2ヶ月の予定です。
4年前はブログがなかったのですが、この本を読んで立候補し当選した人たちから、FAXやメールでたくさんの反響がありました。
2007年4月、この本を読んで、立候補を決意してくださる人がふえれば、うれしいです。

なお、1月20日と2月24日には「ウィルあいち(名古屋市)」で、遅れてきた人のために、本をテキストにノウハウとスキルを伝える、勝てる選挙「市民型選挙」の直前講座も予定しています。

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『市民派議員になるための本・・・・立候補から再選まで・・・』

はじめに

第1部 市民と自治

第1章 自治とは・・・
 1‐1 自治とはなにか?
 1‐2 「市民」とはだれか?
 1‐3 住民自治とはなにか?
 1‐4 「市民の政治」とはなにか?
 1‐5 「市民参加」とは言うけれど
     (コラム)市民参加

第2章 無党派・市民派とは・・・
 2‐1 無党派・市民派議員とはだれか?
 2-2 無党派・市民派議員とはなにか?
 2-3 女ならだれでもいいのか?
 2-4 無党派・市民派議員になにができるか? 


第2部 勝てる選挙

第3章 市民型選挙とは・・・
 3‐1 市民型選挙とはなにか?
 3‐2 従来型選挙とどうちがうか?
 3-3 だれもできる市民型選挙
 3‐4 市民型選挙のおちいりやすいワナ
 3-5 市民型選挙の注意事項

第4章 市民型選挙をたのしもう
 4‐1 市民型選挙はお祭りだ!
 4‐2 市民型選挙の行動3原則
 4‐3 市民型選挙は、人を変えまちを変える

第5章 立候補をどう決めるか?
 5‐1 出したい人より出たい人を
 5‐2 「決心するのはあなた」
 5‐3 あなたはなにがしたいのか?
 5‐4 どんな議員になりたいのか?
 5‐5 どんな選挙がしたいのか?
 5‐6 いつ立候補を表明するか?
 5-7 同じまちに複数の候補者がいる場合、どうするか?
 5‐8 選挙は当選をめざす!

 第6章 家族との関係
 6‐1 夫をどう説得するか?/夫はどうかかわるか?
 6‐2 子どもをどう説得するか?/子どもはどうかかわるか?
 6‐3 親(自分の親/夫の親)との関係をどうするか?
 6‐4 親族との関係をどうするか?
 6‐5 選挙でくらしはどう変わるか?

第7章 これまでの仲間や地域とどうかかわるか?
 7‐1 候補者になったら周囲はどう変わるか?
7‐2 仲間はどう反応するか?
 7‐3 仲間とどうつきあうか?
 7‐4 地域とはキョリをおく
 
第8章 公選法をどう使いたおすか?
 8‐1 公職選挙法とはなにか?
 8‐2 政治活動とはなにか?
 8‐3 どこまで許されるか?
 8‐4 選挙違反はしない

第9章 仲間をどうつくるか?
 9‐1 信頼できる核はあるか?
 9‐2 ヒトからヒトへどうひろげるか?
 9‐3 集会で仲間をふやそう
 9‐4 事務局体制をどうつくるか?

第10章 カネがなくても選挙はできるか?
 10‐1 選挙費用はだれが出すのか?
 10‐2 公費負担はあるか?    
 10‐3 カンパをどうあつめるか?
 10‐4 費用負担と権利・義務関係
 10‐5 ムダなカネはかけない
10-6 残った借金はどうするの?

第11章 政策・公約をどうつくるか?
 11‐1 どんな政策にしたいのか?    
 11‐2 政策づくりは仲間とチエを出しあって
 11-3 市民との関係のルールづくり
 11‐4 経験者に学ぶ

第12章 メッセージをどう届けるか?
 12-1 政治活動をすすめるにあたって 
 12‐2 文書でメッセージを送るには   
 12‐3 読みやすいリーフレットをどうつくるの?
 12‐4 メッセージをどう届けるか?
 12-5 はなしことばでメッセージを伝える
 12-6 どんなパフォーマンスをするか?
 12-7 メディアをどう活用するか?
 12-8 ネガティブ・キャンペーンが起こったら?

第13章 告示日までになにを準備するか?
 13‐1 選挙事務所をどうするか?
 13-2 選挙カーの準備をどうするか?
 13‐3 ポスターの準備をどうするか?
 13‐4 公選はがきのあて名書きをひろげよう
 13‐5 人手の手配はどうするか?

第14章 いよいよ選挙
 14‐1 告示日をどうむかえるか?
 14‐2 選挙事務所の運営をどうするか?
 14‐3 選挙カーの運行のノウハウ
 14‐4 選挙カーからの連呼のノウハウ
 14‐5 候補者の演説のコツ
 14‐6 公選はがきをどう使うか?
 14‐7 支援者とどうつきあうか?
 14‐8 でんわ一本、支持のもと
 14‐9 投票日はどうすごすか?
 14‐10 「当選はスタート」です

第15章 もしも落選したら・・・
 15‐1 選挙の結果は厳粛に受けとめる
 15‐2 タダの市民にはもどれない
 15‐3 「やってよかった」市民型選挙


第3部 議会ではたらく

第16章 議員
 16‐1 「当選してからが本番」です~一夜あけたら
 16‐2 議員はまちの権力者
 16‐3 議員の権力を有効利用しよう

第17章 議会(基礎自治体)
 17‐1 地方自治法を使いたおそう
 17‐2 議会は条例と予算を決める
 17‐3 議会には定例会と臨時議会がある
 17‐4 議会を維持するのにどのくらい税金が使われるか?
      (コラム)高富町の議会費の例
 17‐5 議員の身分と報酬は?

第18章 議会運営
 18‐1 初議会にどうのぞむか?
 18‐2 なにを着ていくの?
 18‐3 議会の慣例にはしたがわない
 18‐4 政党と会派の関係は?
 18‐5 議会運営委員会と会派代表者会議のちがいは?
 18-6 議会のウラオモテ-多数派と交渉するコツ

第19章 議案審議
 19‐1 議案審議の流れを知ろう
 19-2 「議員平等の原則」は、無党派・市民派議員の味方
 19‐3 本会議と委員会はどうちがうの?
      (コラム)議会公開の原則
 19-4 予算審議は政策の事前評価
 19‐5 予算(補正予算)審議のなにが問題か?
 19‐6 決算審査は政策の事後評価
 19‐7 条例案審議のなにが問題か?
 19-8 表決のとき-決断するのはあなた
      (コラム)初議会のハプニング

第20章 発言
 20‐1 議会では言論が武器
 20‐2 発言はなかったことにできない
 20‐3 一般質問と質疑はどうちがうの?
 20-4 質疑・質問にどんなルールがあるのか?
 20‐5 基本は知らないことを聞かない
 20‐6 一般質問をどうつくるか?
20-7 討論とはなにか?
      (コラム)エッ、討論がない?!
 20‐8 論理的説得力を身につけよう
 20‐9 ヤジや侮辱にどう対応するか?

第21章 議場の外でなにが起こるか?
 21‐1 出あいがしらのジャブ
 21‐2 市民派に対するイヤガラセにどう対処するか?
 21‐3 セクハラにどう対処するか?
 21‐4 他党派女性議員とどうつきあうか?
 21‐5 懇親会に出るか出ないか?

第22章 議会改革
 22‐1 慣例と前例を変えよう
 22-2 議員の通信簿をつけよう~市民の傍聴を活用しよう
 22‐3 議会事務局をどう変えるか?
 22-4 法律どおりの議会の実現を~自治法、会議規則、委員会条例の遵守
 22-4 議会をほんものの「言論の府」に!
 22-5 議会制度の根本的改革を


第4部 政策実現への道

第23章 政策
 23‐1 政策とはなにか?政策不在の自治体行政
 23‐2 政策と予算執行との関係は?
 23‐3 条例と政策との関係~上位法との関係は?
 
第24章 政策をつくる
 24‐1 問いを立てる
 24‐2 ニーズを探る/情報収集をする
 24‐3 先進事例に学ぶ
 24‐4 利用可能な社会資源を見つける
 24‐5 政策を設計する
 24‐6 事前評価する(効果と限界を測定する)
 24‐7 根拠と説得力のある議論を組み立てる

第25章 市民派議員と政策
 25‐1 政策ビジョンと得意分野をつくる
 25‐2 政策を実現するアノ手,コノ手
 25‐3 政策を審議する~議会で取りあげる
 25‐4 議員立法、市民立法を活用しよう

第26章 政策評価
 26‐1 政策評価はなぜ必要なの?
 26-2 事前評価ってなに?
 26‐3 事後評価ってなに?
 26‐4 評価手法と評価基準
 26‐5 市民監視員(オンブズパーソン)はどうして必要なの?
 26‐6 住民監査請求と住民訴訟をどう使うか?
 26‐7 だれが責任をとるのか?

第27章 のぞまない政策に介入する
 27‐1 政策を変える
 27‐2 政策に待ったをかける
      (コラム)自動車専用道路計画のルートを凍結させた!
 27‐3 政策を廃止する
      (コラム)農薬空中散布をやめさせた!
 27‐4 違法状態の改善

第28章 情報公開
 28‐1 すべての情報は市民のもの
 28‐2 情報公開制度を使いたおす
      (コラム)県議会懇親会費の情報非公開取消訴訟で勝訴した
 28‐3 職員の意識を変えよう
 28-4 公文書は語る
      (コラム)公文書を再分析する

第29章 財政に強くなろう
 29‐1 一般会計と普通会計どうちがうの?
 29-2 委託料と補助金どうちがうの?
 29-3 予算書/決算書の読みかた

第30章 行政とどうつきあうか?
 30‐1 首長とどうつきあうか?
 30‐2 管理職とどうつきあうか?
 30‐3 一般職員とどうつきあうか?
 30‐4 よい政策は実現する


第5部 市民と議員

第31章 市民派議員とどうつきあうか?
 31‐1 たかが議員、されど議員
 31‐2 市民派議員も市民のひとり
 31-3 市民派議員は、それでも権力者
 31‐4 儀礼・行事にどうつきあうか?
 31‐5 仲間とどうつきあうか?~代表・代弁はしない
 31‐6 市民とどうつきあうか?~利益誘導はしない
 
第32章 カネ
 32‐1 議員はおいしい仕事
 32‐2 議員報酬はどうつかうか?
 32‐3 調査費をどうつかうか?
 32‐4 冠婚葬祭にはカネを出すか?
 32‐5 市民にどう還元するか?

第33章 情報発信・情報収集
 33‐1 市民になにを伝えるか?
 33‐2 市民にどう伝えるか?
 33‐3 情報収集にメディアをどう使いこなすか?-マスコミからミニコミまで

 33‐4 自己研修~どこでなにを学ぶか?

第34章 市民派議員は、だれと、どう手をつなぐか?
 34‐1 市民派議員のネットワークはどうして必要なの?
 34‐2 む・しネットの役割は・・・
 34‐3 全国ネットワークはどうして必要なの?
           
第35章 つぎの選挙にどうつなぐか?
 35‐1 継投するか、しないか?
 35‐2 バトンタッチするランナーを育てる
 35‐3 任期4年の自己評価をする
 35‐4 選挙は進化する

おわりに

「産婆役」役の立場から 上野千鶴子
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上野千鶴子さん発「闘って得たものは闘って守り抜く」に続いて、『インパクション』154号の特集《反撃するフェミニズム》にから転載したわたしの記事です。
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公的な手続きと手法を駆使して
       「福井発・焚書坑儒事件」でたたかう
                       寺町みどり

 5月1日「ジェンダー関連の図書約150冊が『福井県生活学習館』の書架から排除された」という情報が飛びこんできた。「ひとごとではない」と強いいきどおりを感じた。
 著書10数冊が排除本に入っているとされた上野千鶴子さんからもメールが届き、福井県敦賀市議の今大地はるみさんと、行政手続きに詳しいつれあいの知正さんと対応を相談した。療養中の今大地さんは「問題をみすごすことはできない」と抗議行動を起こす決意をしていた。わたしは、彼女と行動をともにすると心に決めた。
 5月2日、まずは事実関係をおさえようと、「図書排除に関連するすべての文書」を情報公開請求した。同時に、当面の目標を「図書を書架に戻させる」と定めた。そうとなれば話しは早い。「住民監査請求と抗議文」提出のダブルアクションを起こすため賛同者を呼びかけた。
 5月11日、今大地さんが福井県に対して「住民監査請求」と「抗議文」(2団体44名)を提出した。「図書代金の全額返還もしくは書架への復帰」を求めた監査請求は職員にはかなりのショックのはず。これで図書は戻るだろうと思っていたら「本は元に戻す方針」と翌日の新聞に載った。わたしたちが行動を起こさなければ、図書はひそかに処分されていただろう。5月16日、図書はぶじ書架に戻った。
 5月18日、わたしたちの抗議文に対し、福井県知事から「個人に対する誹謗中傷や他人の人権の侵害等公益を著しく阻害するような内容がないかなど再確認を行いましたが、著者の思想的、宗教的、政治的活動について確認したわけではありません。・・・現在は、当該図書の確認作業を終了し、全ての書籍を元の書架に戻しております。・・・」と図書の排除を正当化する回答が文書で届いた。一連の「公権力の検査=本の内容を確認する行為」自体が、憲法で禁止されている「検閲」にあたる。図書の排除は、思想・表現の自由の侵害である。
 公文書の公開決定は1カ月延期され、6月16日、404枚の公文書が届いた。内訳は「書籍リスト」は「非公開」。意思決定文書や検討文書などはすべて「不存在」。「不存在は納得できない」と抗議すると、「文書はある」という。書籍リストの「非公開」も取り消され、「一部公開決定通知書」と経過が分かる公文書10枚、「黒塗りリスト」5枚が届いた。当事者の上野さんにも150冊の図書リストの非公開を伝え、訴訟を前提に4人の連名で呼びかけて、6月26日、著者や編集者、議員など21人で「約150冊の書籍リスト」を情報公開請求した。
 7月7日、「書籍リスト」は「黒塗り」で公開された。(公開しない理由)は、「公にすることにより、個人の権利利益を害するおそれがあるため」「公にすることにより、事業を営む個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるため」。非公開は著者の権利を侵害する。決定を不服とするわたしたちは訴訟の準備をはじめた。
 7月27日、図書リストの公開を求めて「情報非公開処分取消訴訟」を、1カ月後の8月26日に提起することを公表した。原告は上野千鶴子さんを代表とする20人。
 8月11日、福井県からとつぜん電話があり「153冊の図書リストを公開する」という。リストは、当事者の請求人に公開する前に公表する予定というので強く抗議。福井県の唐突でイレギュラーな処分変更に対し、即日「抗議文」と「公開質問状」を送付した。「153冊の図書リスト」が公開された時点で、勝てると確信していた提訴は「まぼろしの訴訟」となった。処分の違法性を、司法の場で争えなかったのは残念だが「所期の目的は達成できた」。変更理由は、本来なら「県の条例解釈に間違いがあったから非公開処分を取り消す」となるはずだが、理由はうやむや。訴訟を回避したいというのが本音だったのだろう。
 集会前日の8月25日午後、福井県から、公開質問状の回答と、37冊のあらたな排除リストと「図書選定基準」がFAXで届いた。リストは4月に推進員が排除せよと持ち込んだもので、要求したら任意提供された。このリストが任意公開できるなら、そもそも153冊の「非公開」もなかったはずだ。
 8月26日、「提訴集会」を変更して、福井市内で「ジェンダー図書排除問題を問う」と題して抗議集会を開催した。今大地はるみさん、知正さん、わたしの3人が事件の経過と問題点を報告し、原告団代表の上野千鶴子さんが「わたしたちの勝利」と宣言。福井県内外から参加した180人のあつい思いが結集した3時間。ほんとうにやってよかった。
 8月29日、福井県知事に対し、集会で提案した「福井県男女共同推進条例」20条2項に基づく「苦情申出書」を「『ジェンダー図書排除』究明原告団および有志」80名(42人は福井県民)で提出した。
 公開された公文書を精査すると、以下の事実が浮かぶ。
 「昨年11月1日、男女共同参画推進員からの『生活学習館のすべての図書について内容を確認し、不適切なものは排除するように』との苦情申出に、県は28日『情報の提供は学習する上で必要である』と文書回答し、申出を却下。その後、推進員は190冊の書籍リストを作成。今年1月に153冊分のリストを持参し、その後何度も排除の申し入れをくり返した。県は3月下旬になって、153冊の図書を書架から撤去した。4月にはさらに37冊の排除も求められたが拒否。5月に図書排除への抗議を受けると、153冊の内容を『個人への誹謗や中傷や人権侵害、暴力的表現などの公益を著しく阻害するものがないか』検閲し、5月15日、問題がないとしてすべての本を書架に戻した」。
    *   *   *
 法律は、どのような理由であれ、蔵書を公的施設から撤去することを認めていない。この事件が起きて以来、わたしは情報公開請求の当事者として、県職員と話し合いを続けてきたが、場あたり的な対応と無責任さにあきれている。図書排除は、一推進員の圧力に屈したというよりは、むしろその場のがれの行政の事なかれ主義と隠蔽体質が引き起こしたというべきだろう。国と自治体は、法的には対等な関係で、福井県の政策は「条例」が根拠であり、図書の選定に国の権限は及ばない。「国の方針変更に従った」というのは、福井県の失態である。そもそも、現場の職員が、法令を遵守して、勇気を持って毅然とした対応をしていれば事件は起きなかった。
 わたしたちは今回の事件に「福井発・焚書坑儒事件」となづけ、迷走する福井県に対して、有効な手法を選択しながらたたかってきた。勝因は、メンバーの役割分担とチームワークのよさ、合意形成がはやかったこと、制度を熟知してタイムリーに動けたことだと思う。MLやブロクを駆使しての情報発信も役だった。現行制度は、表現の自由や基本的人権を守り、「男女共同参画」政策を推進するものだ。数はあるに越したことはないけど、バックラッシュ派のやり口は法に抵触している場合が多いので、制度を味方につければ、少数の市民でもできることは多い。
 国や地方の権力に抵抗するには、まず「わたしがノーということ」。情報公開制度を使って、なにが起きたか事実関係を精査し、問題を特定することによって、有効な解決方法を選択することが可能になる。
 図書排除事件は福井県だけの問題ではない。図書や講師の選定に対する圧力は、全国どこでも起こりうることだ。事件はいつも、わたしたちの足元で起きる。バックラッシュに対抗するには、わたしたち市民が「行政監視の手法」を身につけて、公的な手続きを駆使して、自治体(行政や議会)にはたらきかけることが不可欠だと思う。
 わたしは行政のカベにぶつかり続け、いま「政治を変える」運動にかかわっている。市民運動は、あらゆる政策において、権力に対峙し「バックラッシュ」や声高に叫ぶものに対し、着実に「正攻法」の異議申し立ての運動と経験を積み重ねてきた。現行の法や制度には限界もある。けれど、力を持たない市民として、制度を熟知し有効な手法を選択しながら一つひとつの出来事にていねいに対応していきたいと思っている。 
 「わたしの(まちの)ことはわたしが決める」。直接民主主義の法や制度をつかった個人のネットワークが、上意下達の中央集権的な動きに対抗できることを女たちに伝えたい。
 わたしは未来に対して楽観も悲観もしていない。仲間とともに「いまここで」わたしにできることを実践していくだけだ。いままでも、そして、これからも。
 (『インパクション』154号・特集《反撃するフェミニズム》より転載)
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by midori-net | 2007-01-03 10:40 | 活動
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