2007年 01月 14日 ( 1 )

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『市民派議員になるための本』
(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
2-2 無党派・市民派議員とはなにか?

 自治体の議員は、選挙でえらばれた「特別職の公務員」です。
 憲法第15条には、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」と定められています。このことは、議員が公平公正にその権限を行使し、利害のあい反する問題や、意見の対立する問題について、一部の人の利害ではなく、市民全体の利益とはなにかという判断をするということです。
 公平公正とはどういう意味でしょう? 市民全体の利益とはなんのことでしょう?
 議員は持っている大きな権力と権限を、どこに行使するのでしょうか?
 「政策」は、市民のすべてにまんべんなく効果をおよぼすわけではなく、特定のだれかに利益をもたらします。いままではそれが既得権を持っている人たちでした。では無党派・市民派議員はどこに立ったらよいのでしょうか?
 強い人と弱い人の利害が対立したとき、強者と弱者が争ったとき、だれから見てもその力の差はあきらかです。大きな力を持つ議員がまんなかに立てば、かならず強者を利することになるでしょう。議員の権限や権力が大きければ大きいほど、絶対的に弱者の立場に立ち、弱者の視点で判断するということが公平公正ということではないでしょうか。
 たいせつなのは、政党や組織に所属せず、数や権力や暴力などを行使する強者の論理を否定し、「わたし」の視点と弱者の論理で政治をすることではないでしょうか。
 わたしが考える無党派・市民派議員とは、強いものが弱いものを統治し抑圧するいまの社会の価値観を否定し、だれもが人間として大切にされ、よりよくくらせる地域社会をつくるためにはたらく「市民の政治家」のことです。
 「ジェンダーの視点を持ち、権力・権威を否定し、現行のシステムや制度を変えたい」と思っている人なら、男女を問わず手を組み、制度を変え、市民自治を実現できるでしょう。でも経験的には、そういう人に女性が多いのも事実です。

《法条文》
・憲法第15条「公務員を選定し及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
②すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。
③公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
④すべて選挙における投票の秘密は、これを冒してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない。
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