カテゴリ:市民派議員になるための本( 52 )

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6‐4 親族との関係をどうするか?

 市民型選挙は、従来型の地縁血縁選挙ではありませんので、立候補の決心を話しにいくかどうかも含めて作戦を立てましょう。 まだ立候補表明をしないつもりなら、なにも話さないほうがよいかもしれません。
口さがない親族から、ウワサはドンドンひろがります。親族は基本的に他人と割りきって、市民とおなじ対応をするのがブナンです。選挙事務所に毎日やってきて、候補者の欠点や、失敗話などバクロされて困ったというケースもあります。信頼している身近な親族は、親とおなじ対応でいいでしょう。
 候補者と、それぞれの人とのキョリをいちど整理しておくとよいのですが、市民型選挙の場合は、いちばん大切にする人は運動をになう仲間たちです。夫も仲間と考えられれば入れてあげましょう。つぎは活動に共感してくれてなにかかかわりたいと考えている市民。その人たちから、ヒトからヒトへ、運動がひろがっていきます。
 たとえ血縁者であってもここにはいらなければ、他人と割りきって、一線を画しましょう。夫でも、親でも、親戚でも、この関係をこえて運動に介入してくると、仲間たちはフユカイな思いをします。候補者が血縁関係を重視すると、市民型選挙の趣旨に反するわけですから、仲間に不信感が生まれます。候補者や仲間はだれかに指示命令されたり、コントロールされる存在ではありません。
 この心配がある人に対しては、はやいうちに候補者自身が、市民型選挙とはなにかを、相手にキッパリと伝えることが必要です。
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『市民派議員になるための本』(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)6‐3 親(自分の親/夫の親)との関係をどうするか?

 同居の親がいる場合は、夫の親でも自分の親でも、かなり生活に影響を及ぼすのでキチンと向きあって話しましょう。でも世代のちがいは、価値観のちがいでもあることが多いので、つよく反対されたらムリに説得しようとしないことです。
 これは、説得をやめるということではなく、なにがなんでも親を説得してからしか動けないという考えをちょっとヨコにおくということです。「反対したらやめさせられる」「言うことを聞かせられる」と親が思っている現実の関係を見なおすチャンスと割りきって、少しいままでの関係よりキョリをおいてみてはいかがでしょう。状況が変われば関係も変わってきます。仲間や夫やご近所が、あなたを立候補予定者と認めていることがわかれば、あきらめるでしょう。
 同居していない親の場合は、立候補を知らせるだけでよいでしょう。いずれも「決心してから伝える」が基本です。立候補する前に「親に相談して決める」という関係だとしたら、親子の関係性にベツの問題があるのではないでしょうか。
 親は、選挙がはじまったら、ほっとかないものですが、ほっといてもらうほうがよい場合もあります。立候補することを話したら大賛成で、なにからなにまで口だしされて困ったというケースもあります。そのほうがよほどメンドウです。親も支持者のひとりとして割りきり、市民型選挙のルールを話して応援してもらいましょう。親の世代の人間関係は思いのほかひろいので、動いてもらえればありがたいものです。
 使える資源は親でも使う、が市民型選挙の基本です。
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『市民派議員になるための本』(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
6‐2 子どもをどう説得するか?/子どもはどうかかわるか?

 子どもというのはとてもデリケートなもので、「カオで笑ってココロで泣いて」ということがあるので、選挙のことはどんな小さな子どもにもチャンと話しましょう。いちばん最初にすることは「子どもにキチンと向きあって、あなたの立候補したい思いと理由を率直に伝える」ことです。これだけで賛成する子どもも多いので、夫よりは関係がこじれていないということでしょうか。
 どの家族もおなじですが、決心してから話すのが基本です。マサカ子どもに相談して反対されたらやめるという人はいないでしょうが、子どもに「やめてほしい」と泣かれるとつらいものです。小さな子どもの場合は、いないときの世話をだれがするかということが問題になりますが、大きい子どもが難色を示したときの説得はそんなにカンタンではありません。子どもは大人とちがう社会に生きているので、「なにしろ目立つことはしてほしくない」「親が選挙に出たら友だちにからかわれる」「親の関心が自分からはなれてしまう」といろいろ心配しています。
 なにを心配しているのか、子どもの意見をジックリと聞くことが大切です。それでも納得しなかったら、子どもとの関係を見なおすチャンス。あなたも親であるだけでなく、意思を持つひとりの人間であることを伝えましょう。でも、子どもにはまちがっても、夫に言うように「離婚してでも出る」「あなたより選挙がだいじ」などというようなタンカはきらないこと。子どもはとても傷つきます。
 じっさいの政治活動、選挙運動にはいると、子どもにかまけていられませんので、子どもとの関係でいろんな問題が起きてくることがあります。そういうことはあると予想して、なにか問題が起きたら、子どもがさびしい思いをしているサインだと受けとって、時間を見つけて子どもと向きあうことが必要です。子どもは、あなたの「自分に向きあう時間=愛情」であることを知っています。
 選挙運動を未成年者がすることは公選法で禁止されていますが、発送の手伝いや、事務仕事はできます。子どもは選挙に関係ないと思わずに、うまく仲間に引きこみましょう。自分で運動を見聞きすると、状況とたいへんさを理解し、あなたの仕事を減らそうと、食事をつくったり家事をしたり自分のことをするようになるでしょう。
 思春期の子どもに恥ずかしいと泣かれたら、「小づかいを倍にするから」という切り札がおススメ。わたしを含めて、これで成功した人は何人もいます。子どもって、デリケートであると同時に現実的なものです。わたしの場合は、小さい子どももたくさんいたので、ビデオを家で見られるように、フンパツして大きなテレビを買いました。
 選挙がはじまると、子どもは強力な支援者になります。「ボクの母さんたのむヨ」と、クラスで選挙運動までする子もいます。小中学校で放課後に、「未来の有権者のみなさん、〇〇です。」とこころをこめて演説すると、子どもたちのこころにいつまでも残ります。 子どもも、明確な意思を持つひとりの市民です。

《法律条文》
・〔未成年者の選挙運動の禁止〕 公職選挙法第137条の2
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『市民派議員になるための本』(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
第6章 家族との関係

6‐1 夫をどう説得するか?/夫はどうかかわるか?

 ここでは候補者を、「結婚している女性」と考えてみました。未婚や男性の場合は障害にならないことが、既婚女性の場合は障害になることが多いからです。
 「夫婦関係は、100人いれば100通りあるので、正解はありません。」「あなたの家族のことは、あなたがいちばんよく知っているハズでしょう」というのが結論です。でもこれではミもフタもありませんから、解決方法をいっしょに考えてみましょう。
 99年4月の自治体選挙の直後、わたしは「女性を議会に!ネットワークあいち・ぎふ・みえ」の37人の市町議会議員候補者(うち男4人)に「候補者アンケート」を送り、32人から回答がありました。
 立候補する際の障害はありましたか?」の質問に対する回答は、「はい」が17人、「いいえ」が13人でした。「具体的になにが障害になりましたか?」と理由をたずねたところ、①「家族」9人、②「地域」9人、③「お金」3人、④「心身の状態」1人、⑤「その他」9人、でした。さらに「障害をどのようにクリアしましたか?」との質問には、夫に関しては、「なにがあっても立候補するんだと主張しつづけ、話しあいをかさねた」「家族には迷惑をかけないことを約束した」「議会の現状を考えると立候補せざるをえないと夫が納得した」「家族は運動の目標として乗りこえることを掲げた。夫の非協力はかえって仲間の参加がしやすくなった。これはおススメ」という回答がありました。
 夫が反対する理由はさまざまですが、おもなものは、①妻のほうが社会的地位が高くなることに難色を示す、②夫婦の力関係を誇示するために反対する、③立候補はよいが、家事が自分にふりかかってくるのを心配している、など。ようするに「男のコケンにかかわる」「妻としてのツトメをいままでどおり果たしてほしい」「自分に火の粉がふりかかってくるのは困る」、ということでしょう。反対する合理的な理由がないのも特徴です。
 夫を説得するときに共通するのは、①立候補を決心してから夫を説得する、②強い決意を示し説得をあきらめない、ということ。説得できなければ、今後の課題として見切り発車する人もいます。さすが市民派の候補者たちです。立候補を決心する前に相談するのは、夫と議論して負ける人は避けたほうがよいでしょう。
 夫に話す前にできることをいくつかあげてみましょう。
 ①長年くらしていれば夫の反応はあるていど予想できるハズだから、答えを予想して説得するための想定問答を立て、シミュレーションする、②反対されてからが説得と考え、反対の理由をたずね、ひとつずつ解決方法を示していく、③強い決意で話しあいに臨むこと、などです。強く反対されたときの最後の切り札は、④「離婚してでも出る」とタンカをきることをおススメします。これでほんとうに離婚になったら、問題はベツのところにあったのでしょう。
 夫の選挙へのかかわりかたについては、①あくまで仲間のひとりと割りきる。夫にも選挙は平場の関係であることを伝える。②かかわるもかかわらないも、夫の自己決定という関係をつくる、③夫婦関係を選挙に持ちこむと、仲間が動きにくい。④候補者に指示・命令する夫ならいないほうがよい。
 だれにとっても、すべてがはじめての経験です。でもいまのところ、立候補したから離婚したというケースは聞きません。当選したら、夫からバラの花束が届いたという人はあります。
 選挙はよくも悪くも、夫とのいままでの関係を決定的に変えます。
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5‐8 選挙は当選をめざす!

 選挙は「たのしいお祭り」であると同時に、ひとつの事業の遂行です。たくさんの「ヒトとモノとカネ」が動きます。これは市民型選挙でもおなじです。
 市民型選挙で多くのヒトが動くのは、たんに候補者のためだけではありません。かかわる人のそれぞれの思いで、「まちを変えたい」「市民派の議員を出したい」「わたしの夢を実現したい」と思って自発的に動くのです。その多様な思いのいきつくところが「当選」です。
 当選してもしなくてもいいから選挙に出たい、あわよくば議員になりたいという人は立候補しないでほしいと、わたしは思います。
 落選してもいいと思っている人はいないでしょうが、当選しなかったときの自分自身へのいいわけのために、軽い気持ちで立候補するということはあります。当選をめざさない選挙は、多くの運動を共にになってくれる仲間にも、投票してくれる有権者に対しても失礼です。候補者が強い決意で動くことが、ヒトやモノを動かします。
 それぞれの選挙は、まちも違い、ひとも違い、おなじまちでも4年後の状況は変わります。選挙には、ひとつとしておなじものはありません。「めざすは当選!」そこに行きつく道は無数にあります。そのどれを選択するかが個別の選挙の作戦。思いつくかぎりの情報をあつめ、仲間と議論をかさね、そのなかでやりたいこと、できることを、具体的に確実に積みかさねていくのが選挙です。当選するために、できるかぎりのことはやったとナットクして投票日をむかえましょう。
 選挙は、かならず投票日に結果が出ます。当選してこそ選挙です。 

《参考文献》
『議員必携』全国町村議会議長会・学陽書房
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5-7 おなじまちに複数の市民派候補者がいる場合、どうするのか?

 市民派の候補者が、複数立候補を予定している場合には、どうすればよいのでしょう? このようなケースは3とおり考えられます。①まず、はじめての選挙で仲間がふたり立候補する場合、②すでに何期目かに挑戦する無党派・市民派議員がいてあとに続く場合、③仲間ではないけれど同じようなタイプの女性が市民派候補として出る場合、です。
 いずれも基本は、「他の候補者とのちがいを強調して、それぞれの選挙に全力でのぞむ」です。立候補を決心したら、候補者どうしも、物理的にも心理的にもニアミスを避け、距離を置くことが大切です。とくにいままで仲間として活動してきたなかで、複数立候補する場合は、同期にしても、期数がちにしても、ふたりが当選するためには、細心の作戦とおたがいの合意が必要です。候補者どうしは、せめて足をひっぱらないことを基本に、おたがいに自分の政策を立て、当選したらまた会おうねとライバルとして全力疾走するのがよいでしょう。わたしもいろいろな試行錯誤をかさねましたが、いまはこれが最善だと思っています。
 ひとりの市民には一票しかなく、ひとりの候補者しか選ぶことができません。だれに投票するかは、有権者の自己決定です。市民の一票は、有権者自身のもので、支持者の票を割るという発想自体が、有権者の意思をコントロールしようとするものでしょう。
 また複数の候補者がセットだと思ってしまうと、市民もどちらに投票してよいか迷いますし、仲間のなかでも支持者を取りあうという守りの発想になり、相手の動向が気になります。選挙は基本的に、候補者の政策を有権者に信任してもらうもので、候補者があらそうものではありません。「たくさんの候補者のなかで、わたしがいちばん市民のためにはたらくよい議員になる」という自信と確信がなければ、ヒトは動きません。有権者も投票してくれません。選挙の運動だけは、なかよくわけあう、といううつくしい発想をすてましょう。
 それに市民派候補者には、「ジバン・カンバン・カバン」のいずれもありませんので、わけあうほどの支持者はいないはずです。仲間のわけかたで困っていると相談を受け、「いったい何千人の仲間がいるんですか?」と問いかえしたことがあります。
仲間もふたりを応援しようと思わず、どちらかの候補者を支援すると決めましょう。
せいぜい百人単位の名簿を取りあうより、候補者のメッセージを市民に届け、支援の輪をひろげることに全力を尽くすことこそ大切だと思います。そのおたがいの動きが相乗効果となり、さらに大きな風を起こし、複数当選を実現させる近道です。似ている候補者こそ、ちがいと独自性を強調して選挙にのぞむことです。
 当選してからも、政策や議員の仕事をふたりでわけるのではなく、それぞれが無党派・市民派議員として、ひとりの議員の権力と権限を最大限有効利用して、市民のために全力ではたらくのがよいでしょう。
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5‐6 いつ立候補を表明するか?

 「立候補を表明する」ということは、特定の選挙の立候補予定者になるということです。「立候補をしようとするもの=候補者等」は、公職選挙法(公選法)の対象になります。逆にいえば、だれの政治活動にも関係ない市民運動をしている間は、公選法が適用されません。特定の候補者を応援するための運動は、政治活動とみなされます。
 「選挙事務所を開設する」ということは、客観的な立候補表明になりますし、「政治団体届け」を出すということは政治活動をはじめるということなので、立候補予定者とみなされます。立候補予定者であるという情報はアッというまに、まちじゅうにひろがります。 支持者をひろげる方法はふたつあります。ひとつは、立候補の意思を持ちながら表明せず、市民運動などで支援者をふやすという方法、もうひとつは、はやめに「政治団体届け」を出して政治活動としてリーフレットなどを配布するという方法です。このどちらを選ぶかは選挙の重要な作戦となります。
 かなりはやい時期に立候補を決心している場合は、作戦として、市民運動の事務局として候補者の名前をさりげなくPRしながら、仲間たちと選挙の準備をする方法があります。公選法では「政治団体届け」を出すまでは、タダの市民とみなされますので、ニュースも自由に出せますし、活動の制約がないというメリットがあります。
 いっぽう選挙に関係した活動だとはやく市民に知らせたい場合や、選挙まであまり時間がないなら、「政治団体届け」を出して、イッキに立候補予定者として政治活動をもりあげるのがよいでしょう。 長距離走は持久力がいりますので、ラストスパートをかけるだけのペース配分が必要ですし、短距離走では瞬発力がいりますので、走りだすまでの準備運動が必要です。
 いずれにせよ、一日もはやく立候補を決心し、決心したら具体的に動き、運動をひろげましょう。

《法律条文》
・〔政治団体の届け出〕 政治資金規正法第6条
・〔この法律の目的〕公職選挙法第1条

※「政治団体届け」については、各都道府県の選挙管理委員会にお問い合わせください。
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『市民派議員になるための本』(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
5‐5 どんな選挙がしたいのか?

 議員に必要な資質は、選挙で有権者に約束したことを守るということです。
 選挙は、候補者と有権者との契約の場です。候補者は選挙で公約し、有権者はあな
たの政策やスタンスに投票することで4年間の先行投資をします。
 選挙のスタイルと議員としてのスタンスは地続きです。従来型の組織選挙や地域選
挙をして、当選したら市民派議員としてはたらくということはむつかしいでしょう。
なぜなら、従来型の選挙は、当選したら利益誘導するという約束をして議員になるか
らです。議員は支持者にコントロールされ、組織の意思にしばられます。
 その逆はときどきあります。いままで市民型選挙のノウハウで選挙をし、当選して
から政党にはいった人を何人も見てきました。当選するために市民型選挙を利用し、
政党に走るのは市民に対する背信行為です。候補者にうらぎられると、市民は政治そ
のものに対して不信感を持ちます。
 だから最低限、議員に必要な資質は、正直で誠実であることです。あなたはどんな
選挙がしたいのか、市民型選挙をしたいのか、具体的にイメージしてみてください。
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5‐4 どんな議員になりたいのか?

 あなたはどんな議員になりたいですか? 
 現状の議会制度や行政を変えたいと思っていますか? それとも、とりあえず現状
を受けいれたうえで政策を実現したいですか? 
 どんな議員になりたいかを考えるとき「スタンス」ということが大切になります。
スタンスとは「足場」のこと。政治家としての自分のスタンスを決めることは、政策
より大切なことかもしれません。どこに足場をおき、4年間どういう姿勢で仕事をす
るかということです。
 無党派・市民派候補者のスタンスを具体的にいうと、「平場の市民の立場ではたら
きます」「弱者の視点で公平・公正な判断をします」ということです。
 市民とどのような関係をつくるのかも大切なことです。市民に対しては、「利益誘
導をしません」「利害関係で動きません」「議員になってもいばりません」「議会だ
よりをだします」というものです。
 議員になったら、議会でだれと組むのかも考えておきましょう。数が多いほうがよ
い、他の議員と組んだほうがよいと思う人は、議会のなかで「会派(かいは)」をつ
くります。会派に入れば仲間ができてこころ強いかもしれませんが、議会で自分の意
見を発言する前に、会派のなかで調整することになります。議会のあらゆる場で、自
分の意見を主張したい人は、会派には入りません。
 「政策」と「スタンス」はちがいます。議員としてはたらくためには、そのどちら
も明確にすることが必要です。
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5‐3 あなたはなにがしたいのか?

 環境、福祉、教育などの市民運動をしている人は、運動のなかで、行政や政治のカベにぶつかりつづけ、やがてみずからその制度のなかにはいって、なかから変えたい
と決心して議員になる人が多いようです。そんな市民派議員たちは、現実の政治の慣例やシステムを変えたいと、議会で孤軍奮闘しています。
 あなたは議員になったらなにがしたいのですか? それとも議員になりたいだけですか? 当選さえすればなんとかなると思っていませんか?
 政治を変えたいと思っているけれど、具体的な政策がない人は、いまからでもあなたのやりたいことを考えてみましょう。仲間がいるなら、仲間といっしょに関心のある政策を考えてください。政策をむつかしく考えることはありません。政治は生活そのものです。朝おきてから、夜ねるまでの毎日の生活の中に政治があります。あなたが毎日の生活で、なにかに疑問を持ち、解決したい問題があるなら、そのことをコトバにしていけば、政策が生まれます。政策はどこか遠くにあるものではありません。
 市民型選挙をすすめるには政策が必要です。その政策を市民から市民に、平場の関係で伝えていくのが市民型選挙です。多くの市民に共感され支持されれば、かならず当選します。
 従来型選挙の候補者が、リーフレットもつくらず、演説もしないのは、政策の中身がなくて、したくてもできないからです。おなじように、もしもあなたに議員になってやりたい仕事がなにもないなら、選挙で政策が立てられないでしょう。やりたいこと、政策がなければ、リーフレットもつくれませんし、演説もできません。だから、とりあえず議員になりさえすればなんとかなるという考えでは市民型選挙はできません。
 なにも政策のない候補者は、議員になりたいだけの候補者でしょう。議員のイスに座ってみたいだけの人。議会の場で議論したいと思わない人は立候補をしないほうがよいかもしれません。
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