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2002年発行『市民派議員になるための本~立候補から再選まで』

9-4 事務局体制をどうつくるか?

 市民型選挙の活動は、スタートから投票日まで、情報を収集し、話しあいをかさね、目標と作戦を立て、それを確実に実践し、結果を見て、つぎの行動に反映していくというプロセスをたどります。これは政策をつくるプロセスにきわめて似ています。つまり「問いを立て、計画立案し、具体的な政策を策定し、実践し、評価する」という、おなじプロセスをたどるのです。市民型選挙をやっていくと候補者と仲間は、選挙という現場で、このプロセスを実践的に学び、確実にきたえられます。政策まで仲間でつくるわけですから、議員に必須の政策立案能力もつくというわけです。
 この市民型選挙をになうには、運動のカナメとなる事務局体制が必要になります。事務局も「やりたい人がやる」が基本です。
 当選という目標に向けてやるということが大前提で、情報を収集し、具体的な運動を組みたて、方向性を出す、行動方針を決めるということが、事務局の最大の役割です。同時に、仲間たちに情報を発信し、連絡調整することも大切な仕事です。
 事務局体制は、候補者と核になる人を中心に、思いの強い人で、気心のしれた仲間でつくるとうまくいきます。事務局は、運動がすすむとほとんど毎日あつまって話しあいをすることになるので、時間の余裕がある人がよいでしょう。人数は4~5人から多くても7~8人。事務局は、方針を決めるときにゲキ論になることがありますし、選挙には作戦上、外に出さないほうがよい情報もありますから。
 事務局メンバーが決まったら、候補者はその人たちの家にごあいさつに行くといいでしょう。事務局になる人は候補者と同じくらいの時間を選挙にさくことになるので、先制して、夫や家族に候補者みずから了解を取っておくのです。
 わたしは選挙のとき、中心メンバーの家を「今後○○さんにお世話になります。ご家族にはご迷惑をおかけすることになると思いますが、よろしくお願いします」と一軒ずつ訪問しました。「ワザワザ来てもらわなくても」と言われましたが、その後、彼女たちが家をあけやすくなったのは言うまでもありません。
 「候補者がアタマをさげる」ことも、効果的なひとつの作戦になります。 
 
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2002年発行『市民派議員になるための本~立候補から再選まで』
9-3 集会で仲間をふやそう

 口コミである程度の仲間がひろがったら、カオあわせの集会を開きましょう。
 このとき、市民型選挙の原則や方針を共通認識としておくとよいと思います。候補者にはじめて会う人もいるでしょうから、候補者の思いをしっかりと伝えることが大切です。投票日まで仲間としてやっていくことになる人たちですから、参加者にも自由に思いを語ってもらいましょう。ここで出た願いや意見は政策としてかたちになることが多いので、記録をキチンととること。運動に参加するかどうか決めずに誘われてきてる人もいるでしょうから、集会のシカケ人は、できるだけ前向きな話題を提供しましょう。仲間が数人しかいないなら、集会というより会合でもいいのです。
 この後、告示日まで、積極的にミニ集会を組んでいきましょう。集会に大切なのは、あつまった人の数ではありません。ひとりでも仲間がふえれば大きなチカラになります。だから、候補者を自宅に招いて友人と話を聞きたい、と頼まれたらどこにでもでかけましょう。候補者は、事務仕事をするよりは、まちに出てヒトに会うことを重点に。候補者はひとりしかいないわけですし、市民は候補者に会って話したいものです。ミニ集会をかさねて、候補者に共感し、自発的に動いてくれる支持者がふえれば、運動は確実にひろがります。この人を応援したいと決めた人は、候補者が休んでいるときも寝ているときも、まちを走りまわってくれます。
 市民型選挙は、一票ずつを積みあげるたし算の選挙であると同時に、支持者が自発的にひろげるかけ算の選挙でもあるのです。
 個人と個人が自発的に相乗的に動くとき、ヒトの動きはうねりとなって、新たな風を起こします。おなじ立場の市民は、この女たちの変化の風を、きっとまちのどこかで感じとるでしょう。
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9‐2 ヒトからヒトへどうひろげるか?

 市民型選挙では、ヒトとヒトのつながりが最大の資源であり、財産です。政策を決めてからは、リーフレットで市民にメッセージを届けることが大切ですが、まだなにもかたちがない段階で、どのように運動をひろげ、仲間をつくっていったらよいのでしょう。
 なにか運動をしようとする時には「ヒト・モノ・カネ」が動きます。ヒトとモノとカネは自然に勝手に動くわけではなく、動かすには「運動をになう人=シカケ人」がいるということを理解しましょう。
 ヒトからヒトへ運動をひろげるのにいちばん威力を発するのは「口コミ」です。口コミで伝わる情報量の多さとはやさはオドロキです。なにか起きたとき、翌日にはみーんな知っていたという経験はだれでもあるでしょう。これを興味本位の井戸端会議としてではなく、作戦として、選挙にかかわると決めた人が、この人と思った人に思いを伝え、仲間をふやしていきます。友人たちに電話をかけまくってもいいし、FAXや電子メールを送ってよいでしょう。市外の友人にもはやめに伝えましょう。この段階はまだ不特定多数の市民が対象ではありません。自発的に動く仲間がふえるほ
ど、運動はひろがります。メッセージを受けとる市民を「ひとり」とすると、メッセージを発する「ひとりの仲間」は「千人力」のはたらきをします。運動を立ちあげるのは、ある程度の仲間があつまってからのほうがよいでしょう。すでに動きだしている運動に途中から加わるより、最初から加わってつくりあげていくほうが参加意識が高まります。
 その時期を判断し、運動の作戦を立てるのは、候補者と核になる人たちです。そのひとまわり大きいネットワークが運動の仲間。「みんないっしょに平等に」がよいと考える人がいますが、選挙にかける思いの強さは人それぞれ。選挙の情報は平等に均一にひろがるわけではありません。
 
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第9章 仲間をどうつくるか?

9‐1 信頼できる核はあるか?

 選挙をするときに、必要なものはなんでしょう?
 市民型選挙で必要なものは、「候補者、仲間、市民」です。この章では、仲間をどのようにつくっていったらよいのかを、考えてみましょう。
 すでに「政治を変えたいね」と話しあっている数人の仲間がいて、そのなかのだれかが候補者にきまっている場合もあるでしょう。候補者が決まっているとすると、つぎに必要なのは核になる仲間、候補者といっしょにホンキで選挙をになう人です。市民型選挙をしたい人から「おカネはいくらぐらいで、何人いればできますか?」という質問をよく受けます。「わかりません」と答えるのがほんとうなのでしょうが、経験的に「ホンキの5人と30万円」と答えています。
 核になる人の第1の条件は、とにかく候補者自身がなんでも話せて信頼できることです。かならずしもいままで市民運動をやってきた人でなくてもよいでしょう。市民運動は好きじゃないけれど選挙ならやりたいという人もいますし、選挙だけはキライという人もいます。政治を変えたいという仲間たちと、新たな運動をつくっていくのが市民型選挙です。 核になる人は、候補者の意中の人がいれば、その人にお願いするのが最善です。ここは他人の評価ではなく、候補者自身の直観を信じましょう。
「仲間のなかからえらばねば」と話しあって決めると、候補者がニガテだと感じている人が選ばれたりします。ことわると気まずい関係になるし、譲歩すると最後まで苦しい選挙になるでしょう。あわない人とはぶつかり続け、候補者のストレスとなり、途中で決裂ということもあります。
 核になる人がすぐ見つからない場合は、役割を固定せずに、いっしょにやっていくなかで、この人ならという人を見つけましょう。
 核になる人の資質と条件は、「候補者を支えることができる」「仲間から信頼される」「時間が自由になる」「調整能力がある」「ものごとに動じない、かつ柔軟な判断ができる」「ネガティブな発想、発言をしない」などです。
 この条件をすべてクリアしていなくてもよいのですが、まったくこの条件にあわない人は避けたほうがよいでしょう。よく読むと、候補者に必要な資質と共通します。
 運動をになうことができる人は、候補者にもなれるということです。責任者になる人はひとりですが、こういう人が、ほんとうに5人も見つかれば最高です。
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